背中の筋トレはプロでも難しい

  • 2014/8/8

キレイな背中、広い背中、背中で語る。
特に女性は背中周りの引き締めを望む方が多い傾向にあります。
フィットネスクラブの背中をトレーニングするマシンは性別・年齢を問わず人気のあるマシンです。
しかし、背中の筋肉は鍛えづらい部位の一つです。
「やっているんだけど、いまいち効いている感じがしない」
「背中じゃない場所が疲れる」
そういった声を良く耳にしますが、効かせる指導が出来ないトレーナーが多いのも事実です。
お客様にトレーニングの指導をするトレーナー自身も効かせる事が難しい背中。
今回はどうすれば背中の筋肉に上手く刺激を与えられるかをご紹介します。

背中の筋肉

最初に、文面で説明をさせて頂くが故、人によっては分かりづらいと思われる方がいらっしゃるかも知れない事をご了承ください。

解剖学的に背中の筋肉をざっくりと説明すると、
背骨を本来あるべきまっすぐの状態を保つために「脊柱起立筋群」と言う筋肉の集団があります。
この筋肉は部活動や体育の授業で行った事のある「うつ伏せから頭を持ち上げる運動」で働く筋肉です。
また、肩甲骨の周辺には首や肩甲骨を動かすために「僧帽筋」や「菱形筋」と言った筋肉があります。
この筋肉は肩甲骨周りや肩の関節や腕を動かしたりする動作などで働く筋肉です。
そして、身体の表面に見える「広背筋」と言う筋肉があります。
この筋肉は懸垂などの動作で使われる面積が非常に大きく、高い力を発揮する事が出来ます。
フィットネスクラブにある背中のマシンで鍛えられるのはこの筋肉です。

広背筋の鍛え方

この広背筋に刺激を上手く入れる事が難しく、多くの人を悩ませます。
いくつかの理由がありますが、先ず最初は「上腕二頭筋(いわゆる力こぶ)」の使い過ぎです。
マシンのアームを引き寄せる動作の際、背筋たちと一緒に上腕二頭筋も動きます。
背中の筋肉よりも面積の小さい上腕二頭筋の方が先に疲労をするので、腕が苦しくなってきます。
また、アームを引き寄せる動作は肘が曲がりますので、腕に力を入れ過ぎて上腕二頭筋が過剰に働いてしまうケースも見られます。

トレーニングの姿勢

また、背骨がまっすぐな良い姿勢でトレーニングを行えていないケースもあります。
猫背の姿勢で背筋群が引き伸ばされた状態のまま動作を行ったとしても、
背筋群は最大限収縮しないため、「効いている感覚」があまりしないのはそのためです。
姿勢が悪いだけでトレーニングの効果は減少しますし、腰へかかる負担も増えてしまします。

広背筋の動き

最後に広背筋の解剖学的な動きです。
広背筋は肩関節の伸展(気をつけの姿勢から、陸上のバトンを受け取る時の様に腕を後方へ持って行く動作)、
肩関節の内転(気をつけの姿勢、腕を胴体に押しつける動作)、
肩関節の内旋(ボールを投げる動作)などで働きます。
マシンのアームやダンベル・バーベルを引いた際にこの肩の伸展・内転・内旋をきちんと行えれば、
自然と広背筋は最大限に収縮し、ギュッと締まるような感覚を得る事が出来ます。

まっすぐ立ち両腕をななめ上へ伸ばしてアルファベットの「Y」の状態にし、
両肘をわき腹へくっつけるように肘を床の方へ降ろすか、
脇をきっちり締めて肘を90度にした小さく前へならえの姿勢を取り、
肘を後方へ目一杯スライドすれば、自然と広背筋は最大収縮をします。

ラットプルダウンやシーテッドロウイングのマシンのアームを握ってこれらの動作を行えば、
背筋が強烈に収縮する感覚が得られると思いますが、
背中は意識しづらい場所なので、必ずトレーナーのチェックを受けることをおススメします。

動画の紹介

筋トレ計画では広背筋をはじめ、背中の筋肉を鍛えるトレーニングを動画で紹介しています。ぜひご視聴ください。


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